お祝いの品を贈るときに使われるのし紙ですが、退職祝いを贈るときにも使ったほうがよいのか、判断に迷っている方もいるでしょう。そもそものし紙とは何なのか、意味や種類などが曖昧な方もいるはずです。
そこで今回は、退職祝いにおけるのし紙の必要性をはじめ、のし紙の概要や選び方、マナー、注意点などを解説していきます。退職祝いを贈るときの悩みを解消するために、ぜひ参考にしてみてください!
退職祝いにそもそものし紙は必要?
退職祝いを贈る際、「迷ったときはのし紙をつける」という基準を設けておけば問題ありません。
退職祝いを贈るときにのし紙を使うことで、感謝の気持ちを伝えられます。
相手からの印象もよくなるので、基本的にはのし紙を活用したほうが好ましく、特に上司や定年退職者などに贈呈する場合や、会社・部署全体から正式に贈呈する場合もつけたほうが無難です。
ただし、必ずしものし紙を使う必要はなく、親しい同僚に個人的なプレゼントを渡す場合や金額の低い品物を渡す場合などは、のし紙が不要なときもあります。
退職祝いに必要なのし紙とは?
退職祝いに必要なのし紙を適切に使うためには、のし紙とはどのようなアイテムなのかを理解しておくことが大切です。
のし紙の構成、種類、かけ紙との違い、表書きなどについて解説していきます。
のし紙の構成
のし紙は、のしと水引で構成されています。
【のしの意味】
のしは、包装紙の右肩に記されるマークです。もともとはあわびを薄くして干したものです。古来よりあわびは、神事の供え物として用いられていました。その名残が現在の小さなのしに変化したといわれています。
【水引の意味】
水引は、祝儀袋や不祝儀袋などの包みを結ぶ飾り紐です。結び目によって贈り主のこころを表現できます。最近では贈呈者が自ら結ぶことが少なくなり、のし紙に印刷されることが多くなっています。
のし紙の種類
のし紙は水引の結び方で種類が分かれています。たとえば、蝶結びは何度でも結び直せるので、繰り返してもよい祝い事に適しています。また、結び切りは簡単にほどけないため、一度切りであってほしい祝い事に最適です。
のし紙とかけ紙の違い
のし紙にはのしが記されていますが、かけ紙にはのしが記されていません。のし紙は一般贈答や慶事に使われる一方で、かけ紙は見舞いや弔事に使われます。
のし紙の表書き
表書きには、お祝いの内容を示す言葉を記載します。たとえば還暦のお祝いであれば「祝還暦」、昇進のお祝いであれば「御昇進御祝」と記載します。なお、贈り主の名前の記載も必要です。
退職祝いに必要なのし紙のマナー
ここまでの説明でのし紙の概要についてご理解いただけたでしょう。引き続き退職祝いに必要なのし紙のマナーとして選び方や書き方、包装する品物などについて解説していきます。
退職理由別 選び方
定年退職・中途退職では蝶々結びののし紙
退職は人生で1回とは限りません。また、キャリアアップや起業など次のステージに向かうためのものでもあるため、「蝶々結び」の水引を選びます。
定年退職は、職務を全うするという意味で簡単にはほどけない結び切りを選んでしまいがちです。しかし、近年ではセカンドキャリアという言葉もあるように、定年退職後も再就職や新たな働き方にチャレンジする方もいますので、蝶々結びを選びましょう。
出産をきっかけに退職する方の場合も、「何度あっても喜ばしいこと」という意味が込められている「蝶々結び」の水引を使用しましょう。
結婚退職・寿退社では結び切りののし紙
退職祝いののし紙は基本的に、再び結び直せる蝶結びを選びますが、退職理由によってはほかの水引を選ぶ必要もあります。
たとえば、結婚退職を祝うのし紙で再び結び直せる蝶結びを選んでしまうと、人によっては再婚を連想してしまうかもしれません。
したがって、結婚退職を祝うのし紙を使うときは、一度だけの結婚をイメージさせるように、結び切りの水引を選んだ方が無難です。
書き方
退職祝いにおけるのし紙の表書きは上段と下段で書き方が異なります。
【上段】
「御祝」「御礼」「御退職御祝」などを記載します。上司や先輩、取引先の方などに贈呈する場合、「謹呈」と記載するとかしこまった雰囲気も出せます。
なお、転職や独立を目的に退職する方には「おはなむけ」という書き方もあります。旅立つ人の安全を祈る意味を持っています。
【下段】
贈り主のフルネームを上段より若干小さく記載します。
3名までは贈り主の中で特に役職・年齢が上の方を中央に記載して、残りの人を左に並べて記載します。同格の場合は五十音で問題ありません。バランスを重視したい場合は連盟全体を中央に書きましょう。
4名以上のケースでは、代表者のフルネームを中央に記載して、左側に「外一同」を名前より若干小さく記載します。
包装する品物
のし紙で包装する退職祝いの品物は、タオルやお酒などが挙げられます。
中には「お世話になりました」「ありがとう」の文字が入ったお菓子も検討可能です。「縁が切れる」「関係が壊れる」ようなイメージを与える刃物や割れ物などは避けるようにしましょう。
退職祝いに必要なのし紙の注意点
退職祝いに必要なのし紙を準備するときにはいくつか注意点があります。配慮が足りないと、退職祝いを贈るときに相手に不快な思いをさせてしまう恐れもあります。
引き続き、退職祝いに必要なのし紙の注意点を解説します。
中途退職では御祝を避ける
中途退職の場合は、定年退職と違って理由がさまざまです。中には、人間関係や待遇への不満から退職される方もいます。
そのため、事情も深く知らずに表書きに「御祝」を記載すると、相手に複雑な思いを抱かせてしまうリスクがあります。
基本的に「御礼」と記載しておけばマナー違反にはなりません。迷ったときは「御祝」ではなく「御礼」を用いるようにしましょう。
包装する品には現金を選んではいけない
のし紙で包装してプレゼントする品物に迷ったときに、現金を検討する方もいるかもしれません。たしかに現金であれば、相手が自分の好きなように使えるため、喜ばれるように感じます。
しかし退職祝いで現金を贈る場合、退職後の「生活に困ってしまう」というイメージを湧かせる恐れがあるほか、プレゼント選びに手を抜いたと思われてしまうリスクもあります。のし紙で現金を包もうとしている方は、あらためて贈呈品の内容を検討し直しましょう。
のし紙で包装した品を渡す時期に配慮する
のし紙で包装した退職祝いの品は、渡す時期に配慮する必要があります。退職することがわかっていても、辞令が出る前に渡してしまうと、「早く去ってほしい」という印象を与えかねません。
その点、退職日当日であれば問題がないように思えますが、最終出勤日は持ち帰る荷物が多くなってしまう方も少なくありません。
贈呈品が帰宅までの重荷になってしまえば、気持ちよく退職しづらくなります。退職が周知されてから1~2週間以内に渡すか、送別会のタイミングに渡すことも検討しましょう。
重要な物にはのし紙を使わない
のし紙は、店やデパートで購入する商品を包むとき、当たり前のように使われています。包む手間と時間を省くための贈答体裁として便利だからです。
その点、大切な贈り物や意味のある贈り物などを贈るときにのし紙で包むと、ありがたみが減ってしまう恐れがあります。
退職者にとって重要な物にはのし紙を使わないほうが無難です。
まとめ
今回は退職祝いに必要なのし紙について、マナーや注意点などを解説しました。
のし紙の意味や種類、書き方などを知ったことで、退職祝いの贈り方について理解を深めていただけたのではないでしょうか?
のし紙を適切に活用することで、退職者の方を気持ちよく送り出すことができます。
本記事で学んだのし紙のマナーや注意点を押さえて、退職祝いの贈呈を成功させましょう!
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